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中々上達しないスペイン語

アフターコロナにワーホリは無理?コロナ渦のスペインでワーホリ中の私の考え。

新型コロナウイルスの流行により、予定や計画が狂ってしまった人も多いのではないでしょうか。日本では旅行に行く事さえはばかられる昨今、アフターコロナの世界でワーホリすることは可能なのか考えてみました。

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コロナ渦のワーホリ

2020年7月現在、スペインバルセロナでのワーホリ生活も半年を超えました。

ワーホリの1年間はあっという間に過ぎてしまうと思っていましたが、この半年間はあっという間だったような、すごく長かったような、今までに感じたことのない時間の流れ方だった気がします。

半年前の2020年1月にバルセロナに到着した時、この頃から新型コロナは正体を現し始め話題に持ち上がることもありました。でもまさか今の様な事態になるとは誰もが想像もせず、バルセロナでのワーホリ生活は自分でも驚くほど順調に進んでいました。

3月になるとイタリアとスペインでは爆発的に感染者が増え、ロックダウンが始まりました。

学校も当然休校になり、私は仕事をしていませんでしたが飲食店で働く多くのワーホリメーカーは職を失いました。

予定よりも早く帰国する人、飛行機が飛ばなくてなかなか帰国出来ない人、深刻な状況に陥っていた3月、4月は思い通りに生活出来た人の方が少ないと思います。

私自身も3月以降の予定や、やりたかったことは実現不可能となったことも多く、その影響は今も続いています。

2ヵ月以上に及んだ外出禁止生活で、YouTubeNetflixスペイン語の勉強、昼寝、ラジオ体操、筋トレ、料理、掃除、テレビ電話、無になる…等、家で出来ることは一通りやりつくしました。

唯一の話相手はシェアメイト1人。

「お互い労りあおう。」と毎週水曜日は交互に料理を作って一緒にご飯を食べました。この期間を経て、シェアメイトと私の仲は深まったと思います。

想像していたワーホリ生活とは全く違った半年間を過ごしました。

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シェアメイトの誕生日にスシを作る。

 

コロナによる弊害

「ワーホリに来たばかりなのにコロナになって残念だったね。」とよく言われるのですが、コロナによるワーホリの弊害とは何でしょうか。

すでにスペインで生活していた私にとっては…

・語学学校に行けない。

・バイトが出来ない。

・旅行が出来ない。

・言語交換が出来ない。

・そもそも家から出られない。

まさに”ワーホリの意味ある?”の状態でした。

今は良くなった部分もあるし意味がなかったとは思いませんが、それでも理想とはかけ離れています。

 これからワーホリを開始をする人にとって、一番の問題は見通しがつかないことではないかなと思います

2020年7月29日時点で、自国民や永住権保持者以外の入国を制限をしている国も多く、ワーホリビザを保有していても入国すら出来ない場合もあります。*スペインは入国可能。

この制限は今後の日本国内の感染者数や外交的な問題によって延長される可能性があり、制限が解除される前にワーホリビザの入国期限やビザ申請可能年齢が過ぎてしまうという事態もあり得ます。

「ウイルスが弱毒化している可能性がある。」

「ワクチンが来春には実用化できるかもしれない。」

日々新たな情報が出てくるので状況に変化がみられる可能性もありますが、好転するにも暗転するにも全く見通しはつきません。

こういったなかで1年間のワーホリをすることを決断することはとても難しいことだと思います。

 

アフターコロナとワーホリ

今後、”以前にように”ワーホリが出来るようになるまでには長い時間がかかると思います。

ワーホリ制度は継続されるし、入国制限が解除されればすぐにでもワーホリを開始することは可能です。でも実際にワーホリして、十分に楽しめるのかと言うと疑問は残ります。

普通はワーホリするならば楽しい海外生活を期待すると思うのですが、Withコロナのワーホリは期待しているほど楽しいものになるとは限りません。

ワーホリを開始したとして…

・語学学校に通えるのか…。

・仕事はあるのか…。

・旅行したり出来るのか…。

・充実した毎日を送れるのか…。

 といった問題が出てくるでしょう。一つ一つ考えていきましょう。

【語学学校に通えるか…】

  現時点でバルセロナの語学学校は対面授業を再開している学校があるようです。しかし、もしも生徒や先生に感染者が出てしまったら、その学校は一定期間閉鎖されオンライン授業を余儀なくされることでしょう。

 閉鎖時の対応や、オンライン授業の質を入学を決める前に確認した方が良いです。

私の通っていた学校は閉鎖時に、週に1回か2回先生からメールにて指示が来たのですが、教科書の問題の解答とライティングを送信して添削してもらうだけでした。非常事態だったし、格安の授業料だったので諦めましたが、お粗末でしたね…。

 いつオンラインに切り替わるかは誰にもわかりません。でも、もしオンライン授業なら現地で勉強する必要性はないですよね…。語学学校への通学は不要になるくらい日本でしっかり語学の勉強をしてくる方がいいのかもしれません。

 

 【仕事はあるか…】

これはワーホリで行く渡航国の経済状況によりますが、タイミングも大きいと思います。

就業者のほとんどをワーホリ中の日本人で循環させていたような日本食レストランでは、コロナでのワーホリメーカーの帰国と新しくワーホリを始める人がいないことによる日本人不足で仕事が見つかりやすいかもしれません。

とはいえ世界的にみても失業者・求職者が多いなかで、今まではワーホリメーカーが担っていた職種が現地の人にとって代わるという可能性も考えなくてはいけないと思います。

それからファームの仕事も比較的見つかりやすいのではないかと思います。スペインではピッキングなど農産業は、必須事業とされていてロックダウン中であっても外国人労働者の受け入れと労働を許可していたようです。

どちらにしても、場所によっては仕事がまったくないということはないと思います。

 

【旅行したり出来るか…】

 ワーホリでの入国の制限を解除される段階になれば、少なくとも国内旅行は可能だと思います。州政府に全権を置いている場合は一部地域でロックダウンや移動制限が発生する可能性はあるので国内の動向には注意が必要です。

 ただ、仕事や学校がある場合は旅行したことによって自分がクラスターになってしまうリスクを考えると中々行きづらかったり、まとめて最後に行こうと思ったらロックダウンされてどこにも行けなかった…。ということもあるかもしれません。

 

【充実した毎日を送れるのか…】

 充実した毎日の定義はそれぞれ違うと思いますが、これについては分かりません。

例えば、語学学校で友達をたくさん作るはずが閉鎖になってしまって全然友達が出来なかった。バイトが見つからず、金銭的問題で早期帰国を余儀なくされた。自由に旅行も出来なかった。

全てに起こり得ます。お祭りもフェスも全て中止。ランゲージエクスチェンジのグループも開催されていません。

ワーホリ生活での期待は全て裏切られる可能性があるといってもいいかもしれません。

私も想像とはかけ離れたワーホリ生活になっていますが、不満の毎日という訳ではないの「まあいいか。」と思っています。

 

アフターコロナと新たな日常

日本では新型コロナパンデミック後の世界をアウターコロナウィズコロナと表現しますが、スペインではコロナ後の世界のことを”新たな日常”と表現しています。

どちらの国の表現も、”コロナの対策をしながら生活していかなくてはいけない”という同じ意味を指していますが、私はスペインの言い方の方が分かりやすくて好きです。

 スペインでは今までマスクの習慣がありませんでしたが、義務化された影響もありみんながマスクを着用しています。以前は使い捨てのサージカルマスクをする人が多かったですが、おしゃれな柄の布マスクをする人が増えてきていて、若い世代ほどその傾向があります。おそらく感染症の危険性がなくなればマスクをしなくなるでしょうが、今はマスクの使用がすっかり習慣化しています。

バスは運転席に近いドアの使用が中止されたり、現金は使用不可のお店があったり、入店制限があるので小さなお店の前には行列が出来ていることもあります。

新しい少し不便な日常に対応する一方で、元々ある習慣がなくなってしまう訳ではありません。

 スペインの人は基本、カップルや友達、家族などグループ行動をします。キスやハグを問題視する声もありますが、それらを控えたところでバルやカフェで軽食を取りながらおしゃべりをしていたら感染のリスクは高まります。夕方になれば、複数人のグループで夕食の時間までの繋ぎとしてメリエンダ(軽食をとること)を楽しんでいる様子を見かけますが、これはスペインの食文化であり食習慣です。

以前のような日常生活を送ることと感染予防対策を同時に行うことはとても難しい問題で、変化を受け入れられることと簡単には受容出来ないことがあると思います。

すでに全世界に広がってしまったものを完全に消し去ることは不可能とは言い切れませんが、数週間や数か月段位で解決できるものではありません。

世界が変わってしまえばそこで生きる私達の生活に変化があるのは当然で、例え日本にいたとしても、スペインにいたとしても生活は続き、それが日常になっていくと私は思います。

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現在進行形の私のスペインワーホリ生活は、やりたかったことも自由に出来ないものとなっています。でもアフターコロナの生活とはこういうものなのではないでしょうか。

ロックダウン中の時期は別ですが、スペインにいて出来ないことは日本でもほとんどが出来ません。そういう生活を続ける=日常になっていきます。

国によって異なる医療制度は大きな問題と不安になるので、”ワーホリをしない”という選択肢にはなると思いますが、”ワーホリが出来ない”ということにはならないと思います。

コロナによって諦めざるを得ないことはたくさんあります。でもワーホリに関していえば「ワーホリをしない。」「ワーホリをする。」2つの選択肢があって、決めるのは他の誰でもなく自分自身です。