6月21日金曜日、突然の全国一斉で外出制限が解除されてから3週間。バルセロナには少しずつ活気が戻り始めました。
緊急事態解除は突然に
3月中旬からの厳しい外出解除の成果によって、新規患者数も死亡者も減少していき、5月から地域別で段階的に外出や集会の制限の緩和が行われてきました。
バルセロナやマドリードは感染者数が多かったため他の地域より遅れをとっていましたが、5月21日よりフェーズ1段階目の移動(外出)の制限がなくなりました。6月8日からはフェーズの2段階目に移行しまし、この頃には飲食店のテラス営業が解禁されたためバルのテラスで食事を楽しむ人達をよく見かける様になりました。(店内飲食はまだ不可)
厳しい外出制限が緩和されても私は極力外出を控えて様子をみていましたが、6月18日に3段階目のフェーズに移行し、翌日に外出したときにはロックダウン前と同じ又はそれ以上の人通りで驚いてしまうほどでした。
そして6月21日の午前0時から緊急事態宣言が解除され、”新たな日常”へと移行しました。
この”新たな日常”というのは簡単にいうと、
公共スペースでのマスク着用の義務化とソーシャルディスタンスの保持。スポーツ観戦や大規模イベントの自粛です。
バルセロナ市内の様子
6月末から夏のセール期間が始まっているのですが、久しぶりに買い物行きたいと思って市内中心部に行ってみました。家の近所以外に行くのは約4か月振りです。
自宅からカタルーニャ広場までは徒歩30分くらいなので運動も兼ねて徒歩で向かいました。
ガウディ建築のカサミラやカサバトリョ、高級ブランド店が軒を連ねるグラシア通りは人通りが多い通りなのですが、買い物をしたり、テラスで食事をしている人たちもいて以前と比べて極端に人が少ないといった感じはしませんでした。
ただ、明らかに観光客と思わしき人の数は少なめでした。
世界遺産だけあってカサバトリョとカサミラの前には常に人だかりがあって、2つが位置するグラシア通りは目抜き通りなので歩道の幅もとても広いのですがそれでも歩行者の進行妨害になるほどでした。
特に、カサバトリョの方はいつ前を通っても入場待ちの行列が出来ているので、写真に写っているような状況は初めて見ました。
今だったら入場予約をしなくてもすぐに入れるのかもしれません。
買い物ついでにゴシック地区まで行っていました。
語学学校がランブラス通りからすぐだったので学校帰りによく歩いて帰っていたのですが、控えめにいって閑散としている…。率直に言うとシャッター通りと化していました。
7月6日現在で、ランブラス通り沿いのレストランやお店は閉まっている所が多かったです。
ランブラス通り沿いのお店はそもそも観光客向けのお店が多いので観光客がいないので開店していないのか、そもそもロックダウンで経営が持たずに閉店を余儀なくされたかはわかりませんが…。
スタバは他の地域では開店しているので、場所がら客入りが見込めないので閉まっているのかなという感じです。
開店準備なのか(閉店準備かも…)掃除をしているお店もあったので、これから再開する所もあるのかもしれません。
いずれにしよ、観光客も少なく、シャッター通りと化しているゴシック地区の散策は少し不気味な感じがしました。道が狭く入り組んでいるため昼間でも薄暗く所も多く、強盗にでも遭遇したら逃げ場はありません。
バルセロナはスリ以外の犯罪被害に遭う可能性は低いですが、ゴシック地区からランブラス通りを挟んだ隣のラバル地区は元々あまり治安が良くないエリアとされており、強盗事件も発生しているので注意するのに越したことはありません。
感染対策は頑張っている?
肝心のお買い物ですが、どこのお店も半額以上のセールをしていました。
冬のセールが終わって春物に移行した直後にロックダウンになってしまったためか、サイズも色も豊富に残っていました。
正規価格でかった物が半額以下で売られているのを見た時は少し悲しかったですが、売れ残りではなく売る時期を逃してしまった服や鞄や靴、アクセサリーなど選び放題で買い物する分にはとても楽しかったです。
店内に入るにはマスク着用が必須で、入口にはアルコール消毒液が設置されています。こちらはZARAやH&Mなど大きなお店の場合は入口に警備員さんが立っていることが多いので 、しっかりチェックされます。
歩行時などはマスクをしていない人の姿もよく見かけたのですが、7月9日からバルセロナのあるカタルーニャ州では屋内外を問わずマスクを着用することが義務化し、違反した場合は100ユーロの罰金が科されることになりました。
スペインの一部地域では新規感染者が増えて再度ロックダウンされた地域も出ているので、感染拡大予防のための移動制限が再開される可能性は十分にあると思います。
外国人の入国も再開
EU・シェンゲン協定内居住者の入国許可を皮切りに、7月4日からは日本を含むいくつかの国の居住者のスペインへの入国が許可されました。
観光業はスペインの主要産業なので3か月間のロックダウンによってスペイン経済は瀕死の状態。夏のバケーションシーズン前に国境を開放することは致し方なかったのかもしれませんが、7月に入ってからスペイン国内の新規感染者数が増えていることを考えると時期尚早だったような気がしてなりません。
今の時期に国をまたいで旅行する気分にはなれない人も多いと思うので、この措置によって外国人観光客が押し寄せることはないとは思いますが、今後は未知数です。
今後の経過については不安もありますが、外出制限が解除されるのをただただ待っていた身としては”行けるうちに”遊びに出かけたい気持ちも分かります。
私はまだサグラダファミリアにもカサバトリョにもグエル公園にも行けてなくて、バルセロナを全く満喫できていません。そういえばまだパエリアも食べていない…。
日本から旅行に来る人も当分はいないとは思うのですが、折角なのでバルセロナ情報もボチボチお伝えしていければなあと思います。